渋谷SONGLINES『鏡花水月』

東京では2年ぶり、今回と同じSONGLINESでは実に9年ぶりのワンマンライブ、
無事に終わりましたーーーーーー!!!
来て下さった皆さま、本当に、本当に、ありがとうございました!!!!
そして10周年のSONGLINES、おめでとうございます!!
ライブ呼んでくださってありがとうございました!!!

ワンマンライブを開催するという覚悟を決めてから、
今の自分が表現するとしたら、と考えて、
『鏡花水月』というタイトルがぴったりだと思いました。
鏡に映る花、水に映る月。
四字熟語辞典で調べると、
「はかない幻のたとえ。目には見えるが、手に取ることのできないもののたとえ。
また、感じ取れても説明できない奥深い趣のたとえ。」

愛することも、唄を届けることも、目に見えないし、この手に掴めない。
でも、そこにあるって、わかる。

そんなライブになればいいな、と思いました。
自分にとって「Cheri*」という架空の人物そのものが、
本当は鏡花水月のようなものであると、長年感じていたからです。

久しぶりにたった一人で演奏するワンマンライブ、
ゆるーいやつじゃなくて、世界観を持って届けるべきライブだったから、
もうとにかく緊張しすぎて、久しぶりに肝が冷えるような怖さを感じました。
始まる前から緊張と不安で、もう二度とやりたくないと思うほど泣きそうだった。
少なくともCheri*をちょっとは良いものと思ってくださる方ばかりが集まる場所だから、
本当は安心していいはずで、心から幸せなことなのに、
だからこそ裏切りたくなくて、期待外れにがっかりさせたくなくて、
でもみんなを満足させられる自信なんて到底無くて、
だから、とにかく無我夢中で、クドくて暑苦しいぐらい、とにかく必死でやるしか無かったです。

でもおかげで、いろいろ憑き物が落ちた気分です。
綻びがなんだよ、消化不良がなんだよ、えらそうなこと言ってんじゃねーよ、あたし。
自分の唄があって、Cheri*がいて、聴いてくださるひとが、目の前にいる。
そんなちゃんとシンプルな場所に戻れば、
あたしは子どもみたいに笑っていられるし、嬉しくて泣くことだってできるんだなって思った。

今回のワンマンライブを経て、
あたしはCheri*として唄うことで、かろうじて社会と接点を持っているということも実感しました。
もちろん一個人として、年金や保険を支払い、社会の中で生きている人間ではあるけれど、
Cheri*として出会える皆さんは、
普段あたしが一人で生きていたら、一生出会わなかったかもしれないひとたちばかりなのだと、
それがものすごく尊いことだと、改めて思い知らされるような夜でした。

本当にありがとうございました。

Photo

セットリストは、
<1st>
01.下弦の月
02.氷雨
03.トラウマ
04.夕凪の音
05.夢の欠片
06.Puberty
07.Water
08.太陽
09.ラストワーズ
10.ルナ
<2nd>
11.居場所
12.羊ごっこ
13.夏の陽炎
14.その先のために(ラフランス曲カバー)
15.Hello to Goodbye
16.Dancing Snow
17.サイレントブルー
18.縁
19.kisuiiki
en.ためいき
でした。

Photo

Photo

15年以上前に、Cheriを見出してくれたCheri*にとってのお父さんのようなひとが、
10年以上ぶりに、観に来てくれました。
このひとがいなければ、Cheriのメジャーデビューへの道は無かった。
結果的に「お父さん」と一緒に仕事をすることはできなかったし、
「ちゃんと乗っかれなかったし売れなかった、ごめんなさい」の罪悪感がずっと拭えなかった。
でも、このひとに、
お前は欠陥商品なんかじゃないと言ってもらえて涙出てきた。
この言葉はあたしにとって格別でした。
このひとに言ってもらえたことに意味があったのです。
活動初期にお父さんに教えられたことを、今でも守ろうと努力していることがある。
これからもCheri*として唄っていくことで、良い曲を届けることで、
恩返しができたらいいなと思う。

Photo

また東京に唄いに来ます。

駆け付けてくださった皆さま、本当にありがとうございました!!

「唄えばそこが自分の居場所になる」と、始めたCheriの活動でしたが、
その居場所は、聴いてくださる方が、あたしの居場所を作ってくれているからです。

今度は、
あたしが唄うことで、
皆さんが聴きに来られる場所を、
ひとときでも、誰かにとっての心の置き場所を、
作ることができたらいいな、と、
本気で思ったのです。